ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2008「ワールド ワールド ワールド」@横浜BLITZ
本当に久々のアジカンワンマンに行って来ましたよ!
アジカンのライブで前方に行く勇気も気合いも持ち合わせていないので、後方の段の上で見ることに。
横浜ブリッツは初めて行ったけど、音もいいし比較的見やすいし、いいハコでした。
地理的には下北に次ぐ近さなので、私の好きなバンドはどんどんここでライブをやってくれるといいと思います。
開演は5分押しくらいだったかな。
場内が暗くなって4人が出て来た時はさすがに感慨深かった。
「これからアジカンのワンマンをライブハウスで見られるんだなあ」というしみじみした気持ちになりました。
最初はアルバムの流れ通りワールドワールドワールド〜アフターダーク。
おお、なんかうまいよこの人たち!音も厚いし緻密だし、ゴッチの歌もよい!
とまあ私はアジカンのライブを見るたびに「うまいじゃん!」と毎回驚いている結構失礼なファンなのですが、それをおいといてもこの日のライブは演奏面は非常によかったです。
セットリスト的には、ワールド×3の曲はほぼ全部聴けたので満足。
自閉探索はとうとう最後までタイトルが思い出せなかったよ。ははは。
君繋って後半数曲はほとんど聴いてないと言っても過言じゃないくらい偏った聴き方してたからなあ。
リライトはワンマンでもやるのか。そうか。
やっぱり私この曲そのものがあんまり好きじゃないみたい。フェスで毎回聴いてて飽きたとかいうことじゃなく。
だって君という花も同じくらい毎度聴いてる曲だけど、何回聴いても嬉しいし大好きと思えるもの。
とは言えテンション下がったのはリライト1曲くらいで、あとはどれを聴いても「おお!これが聴けるんだ!」って感じで嬉しかったし楽しかった。
旅立つ君への最後とか、トラベログの♪一瞬の邂逅を告げるサヨナラを 永遠の漂流を 夢と現実を 旅の果てに僕は探すよ のあたりとかは、もともとメロディも詞も大好きで、ゴッチわかってるなあ…!って(何がわかってるのかは自分でも定かではないのだけど)聴く度に思ってしまう箇所だったので、ライブで聴いたら結構うるっときましたね。やはり。
一番グッときたのは転がる岩。私もしかしたらアジカンの曲の中でこれが一番好きかもしれん。
本編の締めっていう場所がまたこの曲にとても相応しくて、これはもう普通に泣いた。
聴きながら「この曲はゴッチの優しさで出来てるんだ」なんつーことを考えてました。われながらイタいぜ。
でもほんとに優しかったんだよー。歌詞やゴッチの歌はもちろん、間奏のギターも何もかもが、じわじわーっと広がるように沁みてくるの。
あれ以来CD聴いててもちょっと涙ぐんじゃうからなー。
ほんとに一番聴けてよかった曲。ライブで聴くと混じりっけのない状態でたくさんのものが伝わってくると思う。
MCは結構大変そうだったな。同じ場所の2日目だから話すことがないとかゴッチが言ってた。
「その代わり演奏は2日目の方がいいですよ。どっちを取るかですね。
まあチケット取る時の参考にして下さい」
だってさ(笑)。しまいには
「MCってなんだろうね…。今日はみんなもMCについて考えて下さい」
とまで言ってたのには笑った。
あとキタくんがすっごい唐突に(確かゴッチが水を飲むために後ろを向いた時)
「皆さん…」とか言い出したので、お客さんも思わず吹き出してました。
挙げ句、
「お休みは今日までですか?」
ってどんな街頭インタビューだよ(笑)。
まあキタくんはキタくんなりにゴッチを助けようと思った…んだと思うけどどうだろう(笑)。
あとゴッチが、自分は面白いMCは絶対出来ないみたいなことを話した時、山ちゃんに
「文章は面白いのにね」
「1回文に書いてから読むといいんじゃない」
とかあんまりなことを言われてて爆笑しました。
(昔後輩にも同じようなことを言われたらしい。笑)
ゴッチの言う「面白いMC」っていうのがどういうタイプを指すのかいまいちわからないけど、ゴッチのMCは面白いよ。
ただそれはクスッとくるおかしさで、どかーんとくるタイプじゃないから、お客さんの反応だけ見てたらウケてないように思えるのかもね。
ツアーTシャツのロゴのことを「完コピ」とかぼそっと言ってたのも、今思い出してもクスッと笑えるもん。
そうそう、ナノムゲンは結構な大物を海外から招聘した模様。
「わりとギャラのお高い人呼んだんで…」などとおっしゃってました。
いやー誰だろね。気になる。行かないけど(笑)。
なんというか、とても誠実なライブだったなあと思いますね。
真面目だよね、彼らは。というかゴッチが、なのかな。
意外なほどきっちり構築されたライブだったし、すごく丁寧なライブ運びだったと思う。
ただその分ダイナミズムには欠けてたかもしれない…ような気はする。
うん、なんかやっぱり「真面目」って感じなんだよね。
だからフェスとかには意外に弱いんじゃないかというようなことを思ったりしました。
ラフさがないっつーかね。ラフな場に弱いというか。
でもね、単に「勢いで押し切る」んじゃないところがアジカンの持ち味だし、それってあんまり他のバンドには見られないところだと思うんだよね。
ロックバンドのライブはわ〜〜ってわやくちゃになってこそみたいな通念があるけど、もちろんそれはひとつのロック的な様式だと思うけど、アジカンみたいにある意味では地味な、だけど見た人の中に確実に自分たちの伝えたいことを残すっていう形も、まさしくロックだなあと思うのですよ。
ダイナミズムを手に入れたアジカンていうのもいつか見てみたいと思うけど、むしろそこに到達するまでのアジカンを見ていきたいって感じかもしれない。
ほんとにいいバンドだと思う。結構軽く見られがちだけどさ。
こんなふうに、感情に流されず、かつ温度を失うこともなく音楽をやれるバンドって、意外とほかにないよ。
- ワールド ワールド ワールド
- アフターダーク
- トラベログ
- No.9
- 自閉探索
- リライト
- 24時
- ナイトダイビング
- 桜草
- 旅立つ君へ
- ネオテニー
- ライカ
- 惑星
- センスレス
- アンダースタンド
- 君という花
- 転がる岩、君に朝が降る
EN.
- 未だ見ぬ明日に
- 夏蝉
- ループ&ループ
- 新しい世界